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久しぶりの映画リヴューだ。

 

Belle

 Flickr:yedi samsudin

 

アマ・アサンテ(Amma Asante)監督、ググ・バサ・ロー(Gugu Mbatha-Raw)主演 『ベル-ある伯爵令嬢の恋-(原題:Belle)』を鑑賞した。2013年のイギリスの作品。

 

18世紀後半に実在したイギリス人女性を元に描かれた作品。

 

あらすじは、下記のiTunesをクリックしてくださいまし。

 

 

主人公のベルはムラータ(劇中ではムラートを使用)である。つまりは、ヨーロピアン・コケイジャンとアフリカンの混血児。

 

父親はイギリス海軍将校で大金持ち、母はアフリカ奴隷。二人の間に生まれたのがベルである。母が亡くなり(?)、スラムで過ごしていたところ、父親が引き取り、その父の叔父夫婦にベルを預けるというシーンから物語はスタートする。

 

ベルは、上流階級の家で何不自由なく育つが、アフリカの血をひくというだけで、屋敷のオフィシャルな場面には登場できない。途中、父親が亡くなり莫大な資産を受け継ぐが、それでも格下の扱いである。

 

一方で、ベルの従姉にあたるエリザベスは、甲斐性のない父親のせいで、資産が全くない。男に頼るしかないと、家族中で婿探しをするが、男も資産持ちの女が好きな時代だったようで、なかなかうまくはいかない。

 

ベルの大叔父は国で最も権威のある裁判官だった。

 

後に、奴隷制度廃止のきっかけともなる、ゾング号事件の違法判決を出すのもこの大叔父である。我が子のように愛する甥の娘、ベルの存在が大きかったようだ。

 

邦題では、この大叔父と対立する若い法律家とベルが恋をする、ということがメインでタイトルがつけられている。いかなる時も法律が人間を守るということを熱く語る青年が相手(なかなか素敵な俳優だった)。

 

ゾング号事件がいかに卑劣だったかもよくわかる。日本人は、コケイジャン文化しか注目しない傾向にあるから、知っておいたほうが良い歴史的事実だ。

 

話しは、このベルと青年が結ばれるところで終わる。ゾング号事件裁判も終わり、若い二人の愛の確認でハッピーエンドだ。私も涙が止まらない。

 

同時に、見逃せないことがあった。

 

この映画は、ヒストリカルな事実を伝えることを主題としていると共に、「女性の自立と解放」をメッセージとしていた。

 

監督のアマ・アサンテは女性。そしてアフリカ系。

 

劇中でも、女性達の男性社会への苦言がとても多かった。

 

ベルと従姉のエリザベスが一時険悪になった時も、肌の色は関係なく、お金があるから自由もあり、結婚にも結びつくということに発展していった。

 

女性の皆さん、男性と、男性社会から解放されましょうという内容なのだ。

 

私は、アマ・アサンテ監督のファンになった。

 

Berkshire Family Historian さんからお借りしている画像は、映画のモデルになったダイド・エリザベス・ベルと、その従姉の肖像画。実際はカラー。

Dido Belle

 

この時代のイギリスとその植民地、当時の女性に詳しいのは、甲南大学の井野瀬久美恵教授。著作も多数。

 

アマゾン 井野瀬久美恵 著作

 

『ベル―ある伯爵令嬢の恋―』

 

主演のググ・バサ・ローもとても魅力的だったし、アマ・アサンテ監督のメタファーを感じる良い作品だった。

 

今回から映画リヴューで、三つ星採点します。

 

『ベル-ある伯爵令嬢の恋-(原題:Belle)』は星三つ!

 

★★★!

 

 

最終更新 08/17/2015 10:28

 

 

ブロガー、選書家、トランスクリプショニスト、書籍企画編集 / Plenitude Interactions LLC / 元音楽レーベル&出版社勤め / ミニマリスト / 在宅・ノマドワーカー / 女性 / 潰瘍性大腸炎(IBD)歴29年 / お気軽にご連絡ください hello@plen-act.com

 
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