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フランソワ・オゾン監督の『ぼくを葬る』は、静かで哀しい映画だった。仏原題は『Le Temps qui reste』、英タイトルは『Time to Leave』、邦題の「葬る」は「おくる」と読む。2005年の作品。

via TEMATICA 41 さん via Flickr

 

舞台はパリ。ファッション写真家として活躍する主人公のロマンは、ある日、癌により余命三ヶ月と医者から宣告される。その事実を受け入れられず、治療を拒否し、コカインを吸い続け、同棲中の恋人とは別れ、家族には八つ当たりし、自暴自棄になるが、唯一、父方の祖母だけには、自分の死が近いことを話した。その後、彼は、残された時間で、何ができるかを考えていく。元恋人の将来を考え、長い間わだかまりのあった実姉との関係の修復、子どものいない夫婦へ精子の提供。妊娠が確認できたところで、海辺にて最期を迎える。

 

Le Temps Qui Reste / Time to Leave (2005) – Movie Trailer

 

祖母から孫への「今夜、あなたと死にたい」という一言は、ロマンに深い愛情と絆を感じさせ、気持ちを楽にさせただろう。祖母役のジャンヌ・モローは圧巻であった。

via chim cheree さん via Flickr

 

身近な人達への優しさが深くなっていくこと、子孫を残したいという気持ちの芽生え、前向きさが、命の限りがあるからこそ、哀しい。ロマン役のメルヴィル・プポーが美しすぎで、余計に切なかった。

 

良い作品だった。

 

 

映画に楽しさを求めない人におすすめである。

 

 

最終更新 07/20/2015 11:13

 

 

 
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