私は髪にも肌にも、ほとんどお金をかけない。
髪は長年の付き合いで自分の髪質を知っているし、エステの類も、いつしか自分で手入れするようになった。その前に、よく寝て、食べて、運動して、日光浴をして、湯船に浸かる。これさえ徹底していれば、わざわざ高いサロンに通う必要性も、そもそも行く気すら起きないのだ。
そんな私が、唯一、20年近く投資し続けている場所がある。それは、歯科医院での、定期的な歯のクリーニング(PMTC)だ。
1カ月から3カ月に一度、欠かさず通う。医院の先生は、20年前に開業した私と同い年の男性。そして実務を担当してくれるのは、10年以上の付き合いになる、一学年下の衛生士さんだ。施術中や診察後に3人で交わす、健康の答え合わせのようなおしゃべりも、密かな楽しみになっている。
そして、その医院で、私のカルテは一番分厚いらしい。
多くの人にとって、痛くなったり、何かが起きてから駆け込むのが、歯科だろう。実際、周囲に聞いても「痛みが限界に達してから行く」という人が多数派だ。何もない平時に20年間通い詰め、プロの目で虫歯や歯周病の芽を摘み続けているカルテは、年々厚くなっていく。
だが、私には、これがいちばん効率のいい美容法でもある。髪や服は一瞬で着飾れるが、歯の清潔感と健康だけは、一日にして成らず。
また、プロの専門知識と技術を借りて、自分の体をメンテナンスし続けることは、長い目で見れば、結局はいちばん安く済むような気がしている。大問題が起きてから高額な治療費が発生するのは、財布にも応える。
カルテの厚みは、20年間、自分の体と付き合ってきた履歴書でもある。院長は、一応、一生診てくれるというし、何かあっても後継者であるご親戚の若い世代が、コピーロボットのように診てくれるらしい。
一般人も歯は命、である。
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本記に出てくる歯科医院でも扱う、知覚過敏にいい歯磨きです。
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