手元の『岩波国語辞典 第八版』を引いてみる。
「口入れ」、奉公人の周旋を職業とする者。「口入れ屋」。この業は一九四七年、法律で禁止。
「桂庵(けいあん)」、雇い人の周旋業(者)。口入屋。現在では、この業は法律で禁止。
「女衒(ぜげん)」、女を遊女に売る周旋を職業とする者。
「口入れ」や「桂庵」は職業安定法によって禁じられ、「女衒」に至っては言うまでもなく人身売買として法で断罪されている。とうの昔に法律で禁じられ、歴史の闇に消えたはずのこれらの業だが、彼らは合法の看板を掛け替え、立派なスーツを着て現代のオフィス街を闊歩している。
2026年6月2日、公正取引委員会が、人材派遣大手5社に対して独占禁止法違反の疑いで立ち入り検査に入った。派遣先に請求する料金をめぐり、価格カルテルを結んでいた、というのだ。外国の報道がどう扱ったかは知らないが、日本のメディアはこれを一斉に報じた。民間企業だから、カルテルと呼ばれているが、要するに、談合である。誰もが知るもう一つの大手企業が名を連ねていなかったのは不思議ではあったが。
そして、このニュースを見ても、私は少しも驚かなかった。
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岩波 国語辞典 第八版
