The Roots(以降、ルーツ)が来日している。

初来日の年を検索すると、1997年とある。私は一人で見に行った。一緒に行く人がいなかったのだ。

友人たちはアメリカが大好きで、バンドによるヒップホップが受け入れられなかった。一方、バンドの音楽が好きな友人たちは、ヒップホップが受け入れられなかった。当時はそういう時代だった。ファッションでヒップホップが好きだった友人は、最初から誘うリストには入っていなかった。

似たような理由で、誰もライヴに誘えない場合が多く、一人でよく洋楽のライヴに行った。私はまだ学生だった。卒業後は、職場の人全員が、一緒に行ける対象だったので、困ることはなかったのだが。

学生時代、日本人のバンドのライヴを見る場合は、ライヴハウスやクラブに見に行けば、誰かしら知った人がいた。私は、あるバンドの手伝いをしていたこともあり、知り合いが多かった。

ルーツを見た渋谷のオンエアイーストにも、よく知るミュージシャンたちがいた。会場には、いかにもバンドマンという雰囲気の人たちがとても多く、私のように、日に焼いた肌で、大きな輪っかのピアスをしている女はいなかった。

その後、ルーツのライヴは何度も見ることになる。

しかし、いかにも「イヤイヤジャパンでライヴをやっています」という空気が漂う、「The ご商売」を感じたライヴを最後に、心が離れた。もちろん、稼業である以上、商売なのは当たり前だ。それでも、あまりにもイヤイヤそうで、一緒に行った全員が不愉快な気分になってしまった。

もちろん、クエスト・ラヴが素晴らしいドラマーであり、アーティストであり、そして、おそらく有能なビジネスマンであろうことはわかる。